熊野川、創作落語
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桂 文枝・創作落語「熊野詣」で辿る日本人の心の原郷


2004年9月2日、熊野の世界遺産登録を記念し、国立文楽劇場にて開かれた「五代目桂文枝独演会」の模様。創作落語『熊野詣』に、満席となった劇場が大いに沸いた。
世界遺産に登録された熊野を舞台とした創作落語「熊野詣」
日本独自の話芸である落語の原型ができあがったのは戦国時代末期といわれているが、その長い歴史を踏まえても「熊野詣」を落語にした噺家は桂 文枝が初めてである、並び称される「伊勢参り」は語り継がれているにもかかわらず「それは霊験あらたかな聖地神秘の国・熊野への畏敬の念がおもしろ可笑しく語る落語を遠ざけたのではないか」将来は古典落語として、長く語り継がれていくことに大きな期待が寄せられている、過去に熊野詣を題材とした落語がなかったという点においても大変意義深い作品。
あらすじ
江戸時代中期、お照という妻を亡くした漬物屋の平八、息子の孝介親子がその供養にと熊野詣に出かける、熊野古道を歩くうち伝説の3本足の八咫鳥に導かれて(時にはその背に乗せられて)熊野三山を巡礼し熊野権現のご加護で癒され元気を取り戻すという内容熊野九十九王子を歩き無事に熊野詣を終えて帰ってきたことを祝う山祝いの餅についての話や、頭巾を被った比丘尼と親子のやり取りのほか本宮では湯の峰温泉のつぼ湯の話、熊野速玉大社ではナギの葉の話、那智の滝では延命長寿の水をいただくといった話が登場する。
一花一石に息づく自然と人々の営みの融合
「熊野古道を愛する会」からの依頼を受けたことをきっかけに創作落語に取り組んで、以来3年間ひたすら古道を歩くことで構想を練った、今回は世界遺産登録後初の熊野詣、同行するのは和歌山県新宮市出身芥川賞作家・故中上健次さんの次女で陶芸家として活躍する中上菜穂さん、父が残したたくさんの物語を受け継ぎ、この地に対する想いも厚い。
―昔から、伊勢へ七度、熊野へ三度てなこと申しまして、お伊勢参り同様、熊野詣も大変盛んやったそうです―
古道を歩く人々の道標となった石碑は今も静かに旅人を見守る。
創作落語「熊野詣」 桂文枝師匠渾身の意欲作
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